丸洗いとは
丸洗いでは、着物を解かずに専用の洗浄液で洗い、きれいな濯ぎ液ですすぎ全体的な薄汚れ・油性の汚れをキレイにします。局所的な汚れをキレイにすることを部分洗いと呼んでいます。お客さまからお預かりするときに、汚れている箇所、汚れ具合などを確認し、最適な方法をご提案いたします。
丸洗い・部分洗いで落とせるシミ・汚れ
皮脂・ファンデーション・口紅などの油系の汚れ、袖口・共衿・裾の汚れ、軽い泥はね等は「丸洗い」「部分洗い」できれいになります。お茶・コーヒー・酒・雨などの水溶性のシミ、汗シミ・血液などは前処理してから洗います。落としきれないときは、別途シミ抜きや汗抜きが必要にる場合があります。
丸洗いにかかる期間
お受けしてから10日から2週間後の仕上がりとなります
お客さまにお願いしたいこと
汚れをご自分で落とそうとしない
汚れを付けた時は、ベンジンや洗剤でご自分で落とそうとしないでください。小さい汚れがだんだんと広がり、生地を傷めてしまったり、色が抜けたりします。ソースや醤油などつけた時は、あわてずに乾いた布で汚れを押さえるように拭いてください。その後早めに着物のお手入れのお店へお持ちください。
汚れをほっとかない
シミ・汚れをつけてしまった時、カビを見つけた時は早めに着物のお手入れ専門店にお出しください。汚れは時間が経過するほどに落ちにくくなり費用も高くなります。
一年に一度風を当ててください
着物は湿気が原因でカビが出てくる場合があります。できれば乾燥している季節に陰干してください。面倒な場合は、きもの乾燥剤〈シリカゲル〉をご利用するのも一つの方法です。
たとう紙を交換する
きもの包む「たとう紙」にも調湿効果があります。古くなると効果は期待できません。出来れば和紙のたとう紙をご使用ください。当店でも販売しています。
丸洗いに関するよくあるお問い合わせ
ℚ.着るたびに丸洗いしたほうがいいですか?
A.全体的に汚れていなければ丸洗いの必要はありません。汚れている箇所を部分的に洗えば十分です。
ℚ.喪服の生地にカビが出ています。全体に出ているのですが落ちますか?
A.丸洗いでも落ちますが、表面的にキレイになるだけなので、完全にという場合は解いて洗い張りをお勧めします。
仕立て代がかかりますが、スッキリした新しい仕上がりになります。
ℚ.帯の丸洗いは出来ますか?
A.出来ます。帯に使用している金属糸を傷めないように洗います。
汗抜きについて
汗は水溶性なので丸洗いだけでは落ちません。少しの汗は、丸洗いと同時に汗処理もしていますが、多量に汗をかいたり、緊張したときの汗は変色の減になるので別途汗抜きをおすすめします。 丸洗い・部分洗いのオプション 汗抜き 2,000円